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Power BI Desktopで簡単に座席表を作る

在宅勤務、自分の座席や机を持たない働き方などがあり、固定の座席表だけですと、離席なのか在宅なのかわからない、また席が毎回変わるから人を探すのが大変などありませんか?

そんな方向けにExcelに蓄積したデータをもとにPower BI Desktopで座席表を作成する方法を説明します。

この記事を読むことで以下が出来るようになります。

・Power BI Desktopで座席表を作成可能
・画像を背景に設定

座席表レポート作成の流れ

今回想定するのは、個人に割り当てられたる座席が無く、毎日席を自由に選べる職場の座席表を想定しました。

作成の流れとしては以下です。

  1. 座席表の画像の準備
  2. 座席表マスタの作成
  3. 座席利用ログの準備
  4. レポートの作成

レポートの作成方法としては、”座席表の画像の準備”で作成した画像をレポートの背景に、”座席表マスタ”と”座席利用ログ”を結合したテーブルの座席座標を散布図として配置して作成します。

事前準備:座席表、座席表マスタ、座席利用ログのダウンロード

以下のzipファイルを解凍すると、今回の座席表作成に必要な以下のファイルが入手できます。本記事記載の作業を実施する前に、ダウンロードと解凍をお願いします。

  • 座席表:SeatingChart.png
  • 座席表マスタ:SeatMaster.xlsx
  • 座席利用ログ:UsageLogs.xlsx

座席表の画像の準備

今回は、以下の18席の座席の職場を対象に作成します。
特に拡張子に指定はありませんが、最終的にレポートに使用しますので解像度は高めのファイルの方が良いです。解像度が低いファイルを使用すると、レポート作成時にぼけてしまい見栄えがわるくなります。

以下の画像ファイルは、”事前準備”でダウンロード頂きました、”SeatingChart.png”です。

座席表マスタの作成

次に座席表マスタを作成していきます。座席表マスタでは、座席IDと画像ファイルでの座標を整理したファイルを作成します。”座席表のマスタの作成”では、座席IDの決定と、画像ファイルから座席ID毎の座標の取得の仕方を説明します。

*SeatMaster.xlsxは作成済みの座席表のマスタなので、”座席表マスタの作成”の作業は実施しなくても大丈夫です。皆様が、作成する際の参考になればと思い、作成手順をまとめています。

まずは座席表に座席IDを決めていきます。座席IDの決め方は自由です。
今回は、以下のように座席IDとして進めていきます。

事前準備でダウンロード後、解凍して入手した座席表(SeatingChart.png)のファイル名にマウスを合わせた後、右クリック後、”プログラムから開く”選択後、”ペイント”を選択し、ペイントで座席表(SeatingChart.png)を開く

座席表(SeatingChart.png)をペイントで起動することが出来ました。

これから座席毎の座標を取得していくのですが、先に座標の見方を説明します。

今回を説明しやすくするために、座標の変数は以下としてます。
横方向の座標:x(右側が増加方向)
縦方向の座標:y(下側が増加方向)

画像の角は以下の座標になります。

  • 角A (x,y) = (0,0)
  • 角B (x,y) = (2347,0)
  • 角C (x,y) = (0,1427)
  • 角D (x,y) = (2347,1427)

座席”A1″の中心付近にマウスのカーソルを合わせる。
ペイントの画面の左下にマウスのカーソルの座標が表示されます。この機能を使いすべての座席の座標を取得します。

例えばですが、以下の画像はマウスを”A1″の座席に合わせた際の画像になります。
画面左下には、370,385pxは、(x,y) = (370,385)と同じ意味になります。この値を座席表マスタに記載をしていきます。

残りの座標もすべて同様に座標を調べた後、座席表マスタに記載してい、座席表マスタ(SeatMaster.xlsx)が完成しました。

座席利用ログの準備

今回は、運用ルールとして座席を利用した人が、座席利用ログ(UsageLogs.xlsx)に、以下情報を記載することと設定します。

  • 利用した座席ID
  • 名前
  • 利用日

座席利用ログ(UsageLogs.xlsx)にサンプルデータとして以下のデータが格納されていますのでご活用ください。

レポートの作成

  • 座席表:SeatingChart.png
  • 座席表マスタ:SeatMaster.xlsx
  • 座席利用ログ:UsageLogs.xlsx

座席利用ログと座席表マスタのデータ読み込み

まずは座席利用ログを読み込みます。

“Excelからデータをインポートする”を選択

座席利用ログ(UsageLogs.xlsx)を選択後、”開く”を選択

ナビゲーター ウィンドウの左側の”UsageLogs”にチェックを入れます。チェックを入れるとナビゲーター ウィンドウの右側にデータのプレビューが表示されます。”UsageDate”が日付として認識されてないことが確認できました。編集するためにも、”データの変換”を選択します。

表示されたPower Queryエディターにて、”UsageDate”の左側の”データ型”のアイコンを選択後、”日付”を選択し、”UsageDate”のデータ型を”整数”から”日付”に変更します。

以下のメッセージが表示された場合は、”現在のものを置換”を選択

次に座席表マスタ(SeatMaster.xlsx)を読み込みます。

“新しいソース”のアイコンを選択、しばらく待つと”データを取得”ウィンドウが起動します。

“データを取得”ウィンドウが表示されましたら、”Excel ブック”を選択後、”接続”を選択

座席表マスタ(SeatMaster.xlsx)を選択後、”開く”を選択

ナビゲーター ウィンドウ左側の”SeatMaster”にチェックを入れた後、ナビゲーター ウィンドウ右側のプレビューでデータを確認してから、”OK”を選択

Power Query エディターに座席利用ログ(UsageLogs.xlsx)と座席表マスタ(SeatMaster.xlsx)を読み込むことが出来ました。

座席利用ログと座席表マスタの結合

Power Queryエディターに読み込んだ、UsageLogsテーブルとSeatMasterテーブルを座席ID(SeatID)で結合します。今回はUsageLogsテーブルにSeatMasterのフィールド”X”とフィールド”Y”を追加するための結合をします。

画面左側のクエリの”UsageLogs”を選択後、”クエリのマージ”を選択

まずは、”SeatMaster”を選択し、結合したいテーブルを指示します。
次に”UsageLogs”と”SeatMaster”のテーブルで結合するキーとなる列を選択します。最初の行(上段)に表示されている”UsageLogs”の”SeatID”フィールドのフィールド名を選択します。その後、2番目の行(下段)に表示されている”SeatMaster”の”SeatID”フィールドのフィールド名を選択します。

*SeatIDの列が色が変わっていれば成功です。

“結合の種類”を”左外部”に設定後、”OK”を選択します。これで結合が完了しました。

想定通り結合されたか確認するため”UsageLogs”に結合された列を展開する。

SeatMasterの列名横のアイコンを選択後、”X”,”Y”にチェックを入れた後、”OK”を選択

UsageLogsにX,Yの列が追加されたことが確認出来ました。

Power Query エディターでのデータ編集作業は完了したので”閉じて適用”を選択し、Power BI Desktopでのレポート作成作業に移ります。

散布図の作成

X軸に、座席座標のX、Y軸に座席座標のYになるように散布図を作成します。

今は、X軸とY軸に設定したSeatMaster.XとSeatMaster.Yがそれぞれ、合計値になっているため、全データの合計値で整理された散布図が表示されました。集計されると見せたいグラフにならないため集計をオフにします。

X軸に設定された”SeatMaster.Xの合計”横のマークを選択後、”集計しない”に変更します。

次はY軸に設定された”SeatMaster.Yの合計”横のマークを選択後、”集計しない”に変更します。

以下のような散布図が作成されました

散布図の背景に座席表を設定

作成した散布図の背景画像に、座席表(SeatingChart.png)に設定することで、画像とデータが連動しているように見せます。

まずは散布図の背景画像に座席表(SeatingChart.png)を設定します。

視覚化 ウィンドウの”ビジュアルの書式設定”を選択後、”ビジュアル”タブの”プロットエリアの背景”を選択し、”参照”を選択し、画像ファイルを選択する。
“開く”ウィンドウにて、座席表(SeatingChart.png)を選択し、”開く”を選択

画像の上に散布図を表示することが出来ました。ここから画像とデータがうまく連携するように設定をします。

まずは張り付けた画像全体が表示できるようにします。

プロットエリアの背景の”イメージのサイズ調整”を”自動調整”に変更することですべて表示されました。しかし、まだ散布図と画像の位置があっていません。

X軸の表示範囲を固定することで画像と散布図の位置関係を調整します。

ビジュアルの”X軸”を選択後、以下の値を設定
最小値:0
最大値:2347

*最大値については使った画像の横方向の解像度を入力ください。

X軸方向にはあってきましたので最後にY軸方向の設定をします。

Y軸の表示範囲を固定することで画像と散布図の位置関係を調整します。

ビジュアルの”Y軸”を選択後、以下の値を設定
最小値:0
最大値:1427

*最大値については使った画像の縦方向の解像度を入力ください。

最後に、今回の画像は左上が原点(x,y) = (0,0)だったため、Y軸の表示方向が反対になっています。Y軸の表示方向を変更します。

ビジュアルの”Y軸”の”範囲”の反転を選択し、Y軸の値を確認して、想定したグラフになっているか確認をする。

これで、散布図と画像の連携が出来ました。

座席表レポートの作り込み

スライサー、カード、テーブルなどを追加して使いやすくカスタマイズしてください。

以下リンク先に基本のグラフ作成手順がまとめましたので、テーブルが作成できない方などは参考にしてください。

【初心者向け】Power BI Desktop のチュートリアルまとめ|効率化マンのメモ (yuatech-eng.com)

まとめ

今回は散布図を使った座席表の作成方法を説明しました。ぜひ参考にしてみてください。

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